アイドリッシュセブン1stライブによせて

ナナライから一週間が経ちました。胸いっぱいの余韻がまだ続いていて、毎日こんなことがあったなあと思い出してはにやけたり、泣きそうになったりしています。ツイッターなどではたくさん素敵なレポが上がっているので、詳しいことはそちらを拝見するとして、私はこの感情を宝箱にしまっておけるよう、ブログを書きます。お気づきかもしれませんが、ただのポエムです。

 

〇文脈と愛

 個人的な話になりますが、ナナライを見る前、自分の気持ちをないがしろにされるように感じた出来事がいくつかありました。趣味のこともそうですし、職場の人間関係でも、些細なことが重なって傷ついていたのですが、ナナライが終わった後はそれらも忘れてしまうほど復活していました。これも、ナナライが大きな愛をくれたおかげだと思っています。

 私はアイドリッシュセブンのことをとてもていねいなコンテンツだと思っています。アイドル達がそれぞれ名前に数字を持っているから、楽曲の発売がその数字になぞらえた日付であったり、新曲発表に粋な演出をしていたり。アニメでも頻繁にサプライズがあって驚かされました。ライブにおいてもそれは同じでした。ていねいにやるのって、やろうと思ってもなかなかできなかったり、少しでもめんどくさいと思う気持ちが出てしまうとおざなりになったりするものですが、私がアイドリッシュセブンを追いかけ続けているときにそう感じることってありませんでした。これも、運営さんやスタッフさんの愛情がなければできないことだと思います。

 キャストさんの気持ちだってライブ中ひしひしと感じることができました。私は一人ひとりの声優さんに明るいわけではないのですが、こちらに呼びかける声、パフォーマンス、カメラに向かっての決めポーズ、その一挙手一投足がラストへ向かって白熱していくのを見たとき、「キャストさんたちも同じようにアイドリッシュセブンを愛してくれているのかもしれない」と思うことができて、そこでも幸せな気持ちになりました。

 お客さんだってそうです。ユニットごとに変わるペンライトのカラーをはじめとして、センターのキャラクター一色になる瞬間もありましたし、それぞれの挨拶でも順番に色が変わっていました。三月役の代永さんが、彼のメンバーカラーであるオレンジ一色になった会場を眺めて「三月はきっと、泣いていると思います」「三月は幸せに感じていると思います」とおっしゃっているとき、三月の夢の一部になることができたのかと思うと泣けてしょうがなかったです。アイドリッシュセブンを愛している人がまわりにこんなにたくさんいて、その人たちがみんなで幸せになろうとしているのだなと思うと胸がいっぱいで、この瞬間に立ち会うことができて本当によかったと思いました。

 KENNさんがごあいさつでおっしゃっていましたが、アイドリッシュセブンの楽曲はストーリーが前提としてあって、大きな意味をなすものが多いと思います。一人ひとりのキャラクターの言動にも背景や文脈が大きく関わってきます。今回のライブが大成功を収めたのも、今までアイドリッシュセブンが歩んできた道や、それぞれの背景、文脈が見せてくれたものなんじゃないかって思います。だから、繰り返すようですがアイドリッシュセブンの歩む道に、ちょっとだけ参加できているということがたまらなく嬉しいし、誇りです。

 

増田俊樹さん という指揮者

 「Perfection Gimmick」は、陸と交代して、一織がセンターを務める曲です。初めてセンターを経験する一織が様々な覚悟を背負って歌う曲でもあります。(詳しくはストーリーをご覧ください)私は発表されたときからこの曲が大好きでした。ファンに向けたすごく強いメッセージソングだと思ったからです。センターが交代してなにかあったのでは、と心配するファンに、これは仕掛けだ、アイドリッシュセブンがもっともっと前に進んでいく魔法だ、だから大丈夫。そんなことを語ってくれるような曲だと思っています。だから一織は、この曲を完璧に歌う必要があったと思います。ライブでイントロが流れ、一織役の増田さんがモニターに映し出されて、息を呑みました。目が覚悟の色をしていたからです。この曲はライブ序盤に歌われたのですが、前に歌われた数曲とは声色も表情もちょっと違う増田さんを見て、一織なんだとすぐに気づいて、夢中になりました。間奏で一人だけ突いている拳の強さに、操られたように踊るほかのメンバーに、泣きそうになりました。さっきまで楽しく明るいアイドリッシュセブンを応援した会場が少しだけ緊張を帯びたきがして、この空間を掌握して操っているようにさえ見える一織、もとおい増田さんから目を離すことができませんでした。増田さん、すごい人だ……!映像が出たらパフェギミのリピートが止まらなくなりそうです。

Perfection Gimmick

Perfection Gimmick

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パフェギミはいいぞ

 

 

白井悠介さん あなたもとってもずるい人

 この世界における私の自担(=推し)は彼が演じている二階堂大和さんです。めがねをかけているルックスとか、ファッションとか、醸し出す雰囲気なんかが、キャラクターそっくりであることは知っていたので、ライブでいざ彼を見るとなったらどうなっちゃうんだろうとドキドキハラハラしていました。ふたを開けてみると立ち振る舞いが大和さんそのもので、彼がセンターを務める「GOOD NIGHT AWESOME」は白井さんが大和さんを演じているのか、大和さんが白井さんの体を乗っ取って歌っているのかわからなくなってしまうほどでした。私ももう釘付けになってしまって、ひたすら緑色のペンライトを振りました。

めがねを外すところが見たい! と騒ぐ客席に向かってへらっと「また今度な」と言う白井さんは本当にずるい大和さんそのものでした。そんな白井さん、ライブ最終日の夜にラジオに出演されていて(タフだ!)、裏話などをお話ししていました。ちょっと聴いてみると、「大和は(ライブで)泣かないと思って」と涙を流さなかった理由をおっしゃっていたのですが、そののちに代永さんのツイッターで打ち上げで白井さんが泣いていたことを全世界に発信されてしまっていて、かわいいな、と思ってしまったのと、その控えめさと、自分が泣いたことを言わないずるさで、みるみる好きになってしまいました。大和さんがあんなにずるい人なのは、白井さんのおかげもあるのかもしれない。あれから、白井さんをちらっとおみかけするたびにときめいてしまう体になりました。どうしてくれる!

 

小野賢章さん という青春

 ナナライの感想でよく見かけるのが「アイドルたちは実在した」という話です。声優さんたちはアイドルたちのMVとまったく同じダンス・動きをしていたり、客席へ呼びかける言葉や行動がキャラそのもので、アイドリッシュセブンのいる世界と私たちのいる世界との境界線がほんとうにあいまいになっちゃったなと思いました。そのなかでもなんだかアイドリッシュセブンのセンター・七瀬陸役の小野賢章さんは格別だなと思いました。

 小野さんは2日目・千秋楽を終えた後にツイッターに写真を投稿しています。最終リハの後に、アイドリッシュセブンのキャスト7人がデビュー曲を踊りながら、口ずさみながら歩いて、私はそれを見た瞬間に心が掻きむしられました。あまりにもうつくしくって。おとなたちがぞろぞろと道で歌いながら、踊りながら歩くなんて傍から見たら不思議に思われるようなシチュエーションをみんなそろって実現してしまうイノセントさと、まぶしさで、心がぐちゃぐちゃになりました。様々な理由からアイドリッシュセブンになった作中の彼らが、7人一緒になることで初めて送ることのできる青春の日々と重なって涙が出ました。後に白井さんが「小野さんがはじめて、それとなしにみんな続いてああなった(意訳)」とおっしゃっていて、私は小野賢章さんという方の詳しいことを知らないのですが、魂が陸の色をしているのだなと思いました。優しい世界に巻き込んでいくパワーや、作品中でも言及されている「訴求力」に陸の魂をみました。小野さんがこの作品の真ん中に立つ方であることがほんとうにうれしいです。

 

 なんだか気持ちが先走ってまとまらないブログになってしまいました。ほかにもいろんな方に心を動かされまくったのですが、その話はまた今度の機会にするとします。たくさんの努力とやさしさと愛でできたライブ、本当に行けてよかったし、一生の現場になりました。キャストさんが何度もご挨拶でおっしゃっていた「アイドリッシュセブンはここが始まりです」という言葉。かみしめて、これからもその行く先を楽しみに応援していきたいと思います。アイナナ最高!

 ここまでお読みくださりありがとうございました。

 

WiSH VOYAGE

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